第7回 塗装業者の選び方 -ステップ1-
- 2015年04月15日
こんにちは。
いつもお読み頂き、本当にありがとうございます。
株式会社 美匠代表の高橋と申します。今回のコラムでは、
外壁塗装・屋根塗装を行う際の業者選びの重要性について
お話させて頂きますね。-ステップ1 業者選びの重要性-
ステップ0でもお話しましたが外壁塗装・屋根塗装で失敗しないためには、
塗装に関する知識と業者選びが本当に重要なんです。「下請け業者はよくない」とよく言われている事ですし、
私の本の中でも取り上げていますが、そもそもなぜ、
下請け業者がよくないのかお話したいと思います。「下請け業者がみんな手を抜くわけではないんでしょ?
家を建てる時なんか、みんな下請け業者に頼んでいるじゃないの」そうなんです。
下請け業者だからと言ってみんな手を抜くわけではありませんし、
家を建てているのは、みんな下請け業者に頼んでいるわけです。でも、だからと言って家が傾いたり、
崩壊(少し大げさですが…)したりはしないですよね。ここにも『塗装業界』独特の事情があるんです。
「大工職人の手抜きが原因で家が傾いてしまった」と
「塗装職人の手抜きが原因で色あせが早く起きてしまった」というものを比べると外壁塗装・屋根塗装の手抜きってたいしたことではないって、
一瞬思ってしまう時があるんです。もちろん実際に被害に遭われた方は一大事ですし、
悔しい気持ちや悲しい気持ちでいっぱいなのは重々承知です。しかし下請け業者にはそのように思っている考えが根本にあり、
その上で元請け業者から施工費と時間の制約を受けるため、
手抜きをしたくなくてもやらざるを得ない状況になってしまう…だから、
「見えないところは塗らなくたってわからない」
「塗ってしまえばわからない」
という考えが出てきてしまうんですね。外壁塗装・屋根塗装は、お家の構造材などの工場で作る規格品とは違い、
現場で塗料を調合して作業をするので、その時の天候や職人の技術や知識、
気分などでも耐久性が左右されます。ですので、品質にバラつきが出てしまうのです。
大工職人や設備職人などの手抜きというのは、品質が一定に保たれた構造材などに対し、
「釘を何本打つのをやめるか」「あそこには木を打たなくてもいいか」
というような、工程や材料を減らす手抜きなんです。外壁塗装・屋根塗装の手抜きはもっと複雑になり、
・3回塗りを2回塗りにする
・見えないところは塗らない
・塗料を規定量以上に薄めて節約する
・契約した塗料とは異なる安価品の塗料を使う
・乾燥時間を十分取らずに次の工程に進む等々、挙げればキリがないくらいに出てきてしまいます。
これが塗装業界が他の業界の中でも飛びぬけて手抜きが多い理由なんです。施工後にどうしても手抜きが気になる場合、
塗料メーカーに依頼すれば塗膜検査を行ってもらえる場合もありますので、
見積り通りの塗り回数を塗ったか、しっかりと塗膜が形成されているのかを
科学的に証明できると思います。このような理由から、手間と時間がかかってしまいますが、
手抜きを防ぐためにも時間をかけてしっかりと業者選びをしてほしいのです。次回は、職人について様々な視点からお話させて頂きますね。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。一級塗装技能士/塗料開発技術者
初代代表親方 高橋 誉